‘ゲーム基板’ カテゴリーのアーカイブ

脱衣ゲーム基板でイースIIの曲を流してみた

2013年11月29日 金曜日

動画のタイトルとサムネがネタの全てという出オチ以前の動画ですが、ここでは技術的な補足をしてみたいと思います。

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映像信号を測る / ギャプラス基板

2012年4月10日 火曜日

JAMMA規格がない頃の基板ですね。

1フレーム分の同期信号がこちら。

ギャプラス基板同期信号

ミスタードリラー2基板との大きな違いは、垂直同期信号が出力されている間は水平同期信号が出ていないということでしょうか。それから同期信号のレベルが基板出力の段階でTTLでHiが+5Vになっています。

垂直同期期間は16.499us~16.5000usでした。周波数にすると60.6060…Hzです。この時期のナムコ基板はこの映像周波数のゲームが多かったようです。

さて、ここまで色々な同期信号をみてきましたが、他に気になる基板は垂直走査周波数が55HzのIREM系でしょうか。表示領域の走査線本数が256本で一般的な240本よりも多めです。ただ、測定するまでもなく、イメージファイトの取扱説明書には映像信号のタイミングが細かく記載されています。
あとは、残念ながら所有していないのですが、映像コンバータを使うと画像がゆがむ事で有名(?)なグラディウスIIの映像信号もいつかはみてみたいですね。

映像信号を測る / ミスタードリラー2基板

2012年4月10日 火曜日

ミスタードリラー2基板の映像信号をオシロで眺めてみました。古いゲーム基板は、最近の液晶モニタだと映らないとか各種コンバータを通すと映像がおかしくなるとか録画できないとか言われるように、基板によって映像信号が異なります。電圧レベルだけでなく同期期間もバラバラなのですが、一昔前のブラウン管モニタ側も厳密ではない映像信号をそれなりに表示してくれましたし、モニタ側で表示状態を調整することができたので、それほどには問題になりませんでした。

ミスタードリラー2は2000年7月に発売された基板です。JAMMA VIDEO規格 第三版[PDF]の改訂発行日よりも後に発売ということになりますから、映像信号はJAMMA VIDEO規格から大きく外れてないんじゃないかなと思うのですが、さてどうでしょう。

今回はミスタードリラー2のテストモードを表示したままでの測定です(一応、ゲーム中でも同期信号に変化が無いことは確認しました)。

ミスタードリラー2の映像同期信号は複合同期です。垂直同期信号と水平同期信号が1つの信号線から出ています。水平同期信号が規則的に並んでいる中に垂直同期信号が垂直走査周波数の間隔で入ってくるような波形になります。垂直同期信号部分を拡大したものがこちらの画像です。

ミスタードリラー2同期信号

水平同期信号(水平同期パルス)の間隔1つ分が水平映像信号1本分の時間になります。垂直同期信号は走査線3本分の幅があり、その前後に垂直同期信号と同じ幅の等価パルスがあります(画像では左側の前等価パルスが見切れてしまっています)。同期信号だけみるとNTSCやコンポジット映像信号と同じです。
JAMMA VIDEO規格では映像信号の出力レベルはTTLレベルでHiレベル電圧は2.4Vから5.0Vの間となっています。画像をみると、ミスタードリラー2基板では、2.2Vくらいなので足りていないのですが、測定時につないでいる機器の影響を受けたのかもしれません。

普段、基板で遊ぶ時は自宅にあるSHARPのCZ-600DEというブラウン管モニタを使っています。これはアナログRGB対応モニタなのですが、垂直同期・水平同期が分離している信号しか扱えないので、アーケード基板のような複合同期信号の映像を映すことができません。そのため、複合同期信号を垂直同期信号と水平同期信号に分離しています。信号の分離には、LM1881NというICを使っています。秋月電気通商の通販ページにLM1881NのデータシートPDFがあり、これをみるとどのように映像信号が分離されるのかわかります。LM1881Nは複合同期信号を垂直同期信号と水平同期信号に分離するICと説明されていますし、私もそう思っていましたが、PDFをみると、コンポジット映像信号からコンポジット同期信号(複合同期信号)と垂直同期信号を取り出すICのようですね。

せっかくなので、LM1881Nで分離された2つの同期信号もみてみました。

LM1881N全体

赤い線が垂直同期信号、青い線が水平同期信号です。2つの信号レベル同じで重なってしまうので、垂直同期信号側のレンジを倍にしてあります。垂直同期信号を拡大したものがこちらです。

LM1881N VSYNC

よくみると、赤い線の垂直同期信号の開始タイミング(立ち下がり)と、元の複合同期信号に含まれる垂直同期信号の開始タイミングにズレがあるのがわかります。LM1881Nは複合同期信号内の垂直同期信号を検出してから、垂直同期信号を分離出力し始めるので、その検出時間分だけのズレがおきるのですね。この時間は水平映像信号の長さの半分になるので、LM1881Nを使うと走査線0.5本分の時間だけ垂直同期タイミングがズレることになりますが、ものすごく短い時間ですし、水平同期信号は変わらないのでモニタに出力される内容に変化はないはずです。
ちなみに、垂直同期信号の幅はLM1881Nのデータシートに記載されていて約230usとなっていますから、元の垂直同期信号の幅とは関係なく固定のようです。

同期信号と一緒にRedの映像信号もみてみました。本来、RGB映像信号はAC結合なのですが受け側に使う手元にコンデンサが無かったので波形をざっと眺める程度ということで。

Red映像信号

ミスタードリラー2は、テストモードからゲームの設定を変更できますが、設定の中に表示モードの変更というものがあり、インタレースとノンインタレースの切り替えが出来るようになっています。これまでの波形は全てノンインタレースのものでしたが、インタレース表示に切り替えると波形がどうなるのかみてみました。

インタレース表示

NTSCと同じように、フィールド毎に水平映像0.5本分だけタイミングがずれるのがわかります。ただ、垂直同期毎にトリガーをかけて連続してデータを取り込んでみると、このズレた信号が交互に出てこないことが頻繁に起きています。オシロのトリガーにひっかからない場合があるのかな、よくわかりません。

ノンインタレース時の水平同期期間は約63.553usでした。15.734KHzくらいです。水平同期期間を測るには手持ちのオシロの帯域幅の限界もあって、残念ながら細かいところまでは測定できません。

垂直同期期間はノンインタレース時が約16.715msでした。59.82Hzくらいでしょうか。インタレース表示に切り替えると垂直同期期間が変化して約16.682ms、約59.94Hzでした。
この59.82HzをGoogle検索してみると、PlayStation2エミュレータとして有名なPcsx2のソースコードがひっかかります。、これによると、PlayStation2のノンインタレース表示は59.82Hzとコメントされています。また、PlayStation2のインタレース表示時は59.94Hzになるようで、先ほどの測定結果と同じです。ミスタードリラー2基板はPlayStation互換のシステム基板でGPUには後期のPlayStation(9000)と同じCXD8561CQが使われているようですから、フレームレートからもハードの関係性がちょっとだけ見えてきますね。

XAV-2s

2009年6月1日 月曜日

マイコンソフトから発売されているXAV-2sが手元にあるのですが、購入時から開封もしていない状態でした。それでつい最近、ゲーム基板のプレイ映像をハードディスクレコーダで録画してみようと思い、基板の15KHz RGB出力をXAV-2sに接続してみたのですが、その際にXAV-2sの取扱説明書を見たところ、これがまぁ、非常にマニアックな内容なのですよ。

ゲーム基板のRGB出力は、様々な仕様があり、きっちり規格のビデオ/S端子出力とは相性がよくないものがあるのです。それらに対応するため、XAV-2sでは、このゲーム基板ではこうしなさい的な設定表が記載されているのです。普通のダウンスキャンコンバータでは「規格外の信号には対応していません」で済ませてしまうところを、あえて書く、マイコンソフトのそういうところが好きです。そのマニアックっぽい取扱説明書の対応表から引用すると、XAV-2sでは次のゲーム基板について動作確認されているようです。

メーカー 名称
シャープ X68000
富士通 FM TOWNS
各社 MSX
ナムコ システム86
ナムコ システム1
ナムコ システム2
ナムコ グロブダー
ナムコ バラデューク
カプコン CPシステム
カプコン CPシステムII
カプコン サイドアームズ
コナミ 極上パロディウス
コナミ ゼクセクス
コナミ ガイアポリス
コナミ 出たなツインビー
コナミ エイリアンズ
コナミ 究極戦隊ダダンダーン
タイトー F-2システム(大)
タイトー F-2システム(小)
セガ システム18
セガ システム16A
セガ システム16B
セガ システム32
セガ ギャラクシーフォース
東亜プラン V・V
アイレム M-72システム
アイレム R-TYPE II
アイレム クロスブレイズ
アイレム サンダーブラスター
ジャレコ メガシステム
ライジング 魔法大作戦
セタ,サミー,ビスコ SSV
SNK NEO・GEO

なんという偏りっぷり。たぶん、開発部にあった基板で試してみたという話なのだと思いますが。

もちろん、上記の基板をXAV-2sに接続してもちゃんと表示されない可能性もあると思います。ゲーム基板ってそういうものですし。取扱説明書にも、ダメな場合もありますよとは書いてありますし、明確に「コナミ社 グラディウス2」には対応していない(画面上部が極端に歪む)と記載されています。

あと、S端子やビデオ端子接続でテレビに表示できたからといって、これがVHSやハードディスクレコーダに録画できるかというと、それはまた別問題で、映像がぶれたり、一瞬だけ画面が黒くなったりと、かなりやっかいみたいです。ゲーム画面の録画は試してみたいとは思っているのですけど、録画するほどの魅せるプレイが出来るわけではないのでした。