GA-1024A・1280A / I-O DATA


Graphic Acceralation Chip:ZF-16 / I-O DATA

RAM:70ns Dual Port DRAM 1MB (1024A)・2MB (1280A)

Bus:C Bus (16bit 10MHz)

動作確認マシン:(GA-1280A):PC-9801BX/U2PC-9821As/U2PC-9821As2/U8W (GA-1024A):PC-9821Xa9/C8


 I-O DATAが独自に開発したグラフィックチップを搭載する、PC-9800シリーズ用グラフィックボード2種。

 2種に別れたのは搭載VRAM容量とそれによる最大解像度の相違の為で、型番の数字はこれ(言うまでもなく、X軸方向の最大解像度)に由来する。

 ちなみにGA-1280Aは、私が最初に入手したグラフィックボードである。

 製品として先行した、単純なフレームバッファであるGA-1024W(グラフィックアクセラレータチップを持たず、CPUが直接描画をコントロールする)の教訓を生かして、PC-9800シリーズのアーキテクチャに特化する形でWindowsに用意されたGDIオペレーションを支援する事に重点を置いてデザインされた、I-O DATAオリジナル設計(製造は富士通が担当した由である)によるZF-16はいろいろな意味で意欲的な設計のGDIアクセレーションチップであり、WindowsのみならずDOSからの使用も目論んで、命令セットレベルでかなりの部分まで仕様公開されていたお陰で、DOSアプリケーション(高解像度を要求するJUST Windowを始めとするビジネスアプリや、640*480での256色環境を求めるAlice Softのゲーム等)に対応している製品があったので、このチップを搭載した2つのボードは後年まで98ユーザー達、殊にAlice Soft製アダルトゲームを高画質で楽しみたいコアなユーザー達(まぁ、本当に高画質を求める向きは、後年になって対応ドライバが用意されたPower Window 805i等に鞍替えしたりしたらしいが)に愛用される事となった。

 実際、このシリーズで2枚目に買った1024Aの方は、純粋にAliceゲームアクセレータとしての機能以外を何も期待しない状態で、投げ売りされていた中古品を購入した記憶がある。

 このチップはハードウェア性能的にはS3の86c924程度(機能によりバラツキがある上に搭載PCの性能に左右される部分やドライバの完成度の問題もあるので一概には言えないが、少なくとも86c928には及ばない)で、Windows 3.xに標準で用意されたGDI描画命令を一通りフォローした最初の世代のチップであり、当時各社が発表していたグラフィックアクセレータチップ中でもそれなりに速い部類に入る。

 Windows用GDI対応純国産グラフィックアクセレータチップというのは、私の知る限り後にも先にもこれ1機種のみ(もっとも、実質的にOpen GL専用のWS搭載用ハイエンド3DアクセラレータについてはNECがTEシリーズとしてかなり後年まで開発を続けていた)なのだが、暗中模索だったらしいこのチップの開発経験は後々I-O DATAにとって非常に大きな資産となり、それこそ幾つかのチップメーカーが驚愕する程のドライバ開発能力(I-O DATA製ドライバはチップメーカーの供給するリファレンスドライバを大幅に上回る性能を叩き出した事が何度かあって、それはシーラスロジックのGD54xx系チップ等で特に顕著だった)を同社が発揮する原動力ともなった。

 この製品自体は、ヴィデオメモリに高価な70nsのデュアルポートRAMを搭載するなどこの時期のグラフィックボードとしてはかなり立派な造りで、モデルごとで許容される解像度域に合わせた性能の外付けRAMDAC(筆者が入手した1024AはBt481KPJ85、1280AはTIのTVP3025-135PCEが奢られていた)が搭載されていて、発色もフォーカスも良好だった。


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