HA-55BS4 / 日本テクサ


インターフェイス:SCSI-2 (50pin SE 10MB/s)

転送モード:DMA/FIFO/Bus Master

Bus:C Bus (16bit)

コントローラ:WD33C93B / Western Digital + μPD65654GD132 / NEC

対応機種:PC-9800シリーズ

動作確認マシン:PC-9801BX/U2PC-9821As/U2PC-9821As2/U8W


 私にとって最初のデスクトップ98であったPC-9801BX/U2に入れる為に調達したCバス対応SCSIボード。

 当時としてはかなり高速なバスマスタ転送(注1)/FIFO転送/DMA転送切り替え式ボードで、68内蔵SCSIの速度しか知らなかった私はその圧倒的な転送速度にただただ驚嘆した記憶がある。

 世代的には本家NECがベンダチェックで悪名高いPC-9801-55系から真っ当で素直なPC-9801-92へ移行した前後の製品で、かなり強力なベンダ検出・自動パラメータ設定機構が搭載されていた。

 この機能はPC-9801-55系NEC純正SCSIボードのパラメータ設定/HD容量計算方法が相当タコで謎な仕様だった為に各社各様てんでバラバラになってしまったHDフォーマットパラメータ(注2)を自動判別する事で何処の会社のディスクでもこのボードで読み書き出来る様にするものである。

 それは当然他社製品ユーザーを自社に取り込もうという思惑と、標準として納得出来るパラメータをNECが採用した(注3)結果自社の既存パラメータとの食い違いを処理する必要が生じた事が原因で実装された機能であるが、同様の理由で同業他社もほとんど一斉にこの機能を実装したので大したアドバンテージにはならなかった(苦笑)。

 もっとも、このボードはバスマスタ転送をサポートした当時のCバスSCSIボード中でもかなり高速な製品の1つであってDOS上での性能が非常に優秀で、FIFOモードにさえしておけばWindows NTでも92用ドライバの下でそこそこの速度で動作する(注4)等、設計が素直であった事もあってかあちこちで長く愛用された。


 (注1):当時、日本テクサは“バス・スチール転送”と呼んでいたが、これは実質的な意味はバスマスタと同じであるから、バスマスタとして扱って全く差し支えない。

 (注2):シリンダ本数やヘッド数など。詳しい経緯についてはPC-9801-92の項の注1・2をご覧いただきたい。実はこのボード、筆者は特に意識していなかったのだが厳密には55互換の扱いらしく、テクサが採用していたディスクパラメータがたまたまPC-9801-92のそれとシリンダ数やヘッド数が異なるもののその乗算値が一致した為、92パラメータと同じアクセスをしてもそのまま動作していた様だ。

 (注3):PC-9801-92及びPC-H98-B12以降でいわゆる92パラメータが採用された事を指す。本家本元であるNECがあの55パラメータを捨てて採用し、しかも合理性の点で問題が殆ど皆無であるとなると、サードパーティ各社としてはこれをサポートしない訳には行かなかった。

 (注4):基本的には55互換なので公式には動作保証されていない。但し、筆者はPC-9801-92のドライバを指定して使用していたが、その期間中特に問題は生じなかった。


インデックス

一応、当ページの内容の無断転載等を禁止します