PC-98DO 付属キーボード / NEC


 PC-9800シリーズ全盛の1989年に登場した異色のPC-9801・PC-8801両互換機であるPC-98DOと、1990年登場の後継モデルであるPC-98DO+の付属キーボード。

 配列はPC-9801VM2以降のXFER・NFERは備えるがVF1〜5は用意されていないタイプで、カナとCAPSキーにRシリーズ以前の98用キーボードと同様にメカニカルロック機構が内蔵されているという特徴がある。

 時期的にPC-9801Rシリーズと重なる為、キースイッチや外装デザインなどPC-9800シリーズ史上最良のキーボードである同シリーズ付属キーボードを基本としている(厳密には同じ配列のPC-9801VM11付属キーボードが基本となるが、これ自体Rシリーズ用のバリエーションである)が、VM相当の98互換部だけではなく、本来キー配列の異なる88互換部を持つ特殊な本体に対応する関係でキーコントローラ(他と同じ自社製のμPD8049HC)のROMに格納されたファームウェアは異なっているらしく、これでないと88モード時にPCキー(このキーボードのGraphキーでのみ代用可能)が使えない=88モードの初期設定が出来ない(88のPCキーは98モードの電源投入+HELPによるBIOS設定と同様の働きをする)という非常に困った事態に陥る事になる。

 なお、このキーボードは金属フレームはRシリーズと同じ物が使用されている(故にVF1〜5キー用の開口部がフレームに存在する)が、基板そのものは全くの別物で、緑色のレジスト液の塗布されたちょっと古めかしい感じのするパターンの基板上に何やら異様な数の抵抗が実装されている(VF1〜5キーの部分の空きスペースにびっしり並べられている)のが印象的である。


フレーム再表示 インデックス

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