PC-9801DA2
PC-H98 model U105-300 付属キーボード / NEC


 1991年1月に発売されたPC-9801DA2と、1992年12月発売のPC-H98 model U105-300に付属していたキーボード。

 基板に微妙な差異はあるが、基本的には両方ともほぼ同一品である。

 PC-9801DA/DS/DX/FA/FS/FXやPC-H98シリーズをはじめとするPC-9800シリーズの最盛期の各機種に標準モデルとして添付された製品なので、PC-98のキーボードというとこれを思い出す方も多いのでは無かろうか。

 機種名表記以外の外形的特徴は基本的に先行したPC-9801Rシリーズ用に準じるが、キータッチや細部の構造は微妙に異なり、残念ながらキータッチについてはRシリーズ用に僅かに及ばない。

 とは言え、そうであってなお、これに搭載された独特の設計のキースイッチ(今に至るも製造元は定かではない。只、この時期のPC-9800シリーズ及びN5200シリーズに集中して採用されており、恐らくNEC自社製か、その子会社等による特注品ではなかったかと思われる)の品質の高さは、決して低くはなかった当時の業界の平均的レベルをさえ遙かに上回る出来であって、事実PC-9800シリーズのキーボードはこの製品で完成の域に達し、以後、標準でこれを上回る製品は遂に現れないままに終焉期を迎えている。

 このグループは今でも時折中古やジャンク扱いで見かける事があるが、大量生産品であった為かそれとも変色しやすい98用キーボードである為か、その価格はひどく低く(それも以後の9821用の粗悪品以下に)設定されている事が多い。

 だが、少なくとも筆者の感想としては、PC-9801RA2用の項で記したWindows 2000でのキーリピートによる内蔵マイコン暴走問題を除けば98用キーボードとしてはRシリーズ用あるいはこれがベストチョイス(幾らタッチが秀逸でも流石にPC-9801-114はお勧め出来かねる。また、98DO・DO+の様にハードやソフトの制約から付属の専用品でないと駄目なケースもごく一部にあるので注意されたい)であるので、もし出物があってしかも同程度のコンディション・価格であるなら、敢えて新しいWindowsキー付きキーボードではなくこちらの方を買い求められる事を強くお勧めしておこう。

 キーコントロ−ラは前作同様NEC自社製のμPD8049HC(つまりIntel 80C49のコンパチ品)でメイン基板に直接実装されており、キースイッチの外装ケース部がスチール製のフレームに直付け固定されて、その裏面にメイン基板が半田付けされている(つまり、フレームはスイッチケースと基板で挟み込まれており、恐らく基板の半田を除去しない限りこのフレームの取り外しは出来ない筈である)という構造故に、このキーボードには打鍵時の剛性感が非常に高いという特徴がある。

 なお、PC-9800シリーズ用キーボードは総じて経年変化による変色が発生し易く、特に直射日光に弱かった為、このグループの現存品で全体が本来の色を留めているものは稀である。


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