MZ-3500

 ここまで来たら意地というか、欠番は埋めなくちゃというか、コレクション以上の意味をもって手に入れたわけではないんだろう?と言われても言い返せないマシンです。
 これもS-OSUCの森さんが廃棄処分になるやつを横取りしてもらったものです。最初は引き取ったものの他にCRTやプリンタもあったのですが、さすがに遠慮してしまいました(代用もきくし)。でも逃すと絶対手に入らないと思われた8インチドライブは引き取りました(MZ-6500にもつながるかもしれないですし)。
 その代わり内蔵オプションは全て揃っています。増設RAM、GRAM、漢字ROM、漢字VRAM、GP-IO、増設RS-232C、8インチFDD I/F。もう手に入らないものばかりですから、ありがたいことです。
 ただキーボードがJISだったのが残念なところです。このマシンはキーボードがオプションで、ASCII配列とJIS配列を選択するのです。JISは英数字モードでも大文字や記号を入力するのにそのモードに入らねばならないというキーボードです。私は仕事上汎用機も使いますのでJISでもなんとかなるんですが…。
 下の写真、四角い穴の開いているのがコネクタなんですけど、ここにRS-232Cやプリンタなんかも出ています。でもお馴染みの形のコネクタはありません。実は、MZ-3500はCRT以外全てカードエッジコネクタになっているのです。基板の製造コストは抑えられそうな気がしますけど、ケーブルに汎用品が使えないですから結局は安くつかないような気がしますね。
 ソフトはFDOSをベースOSとして動作するのですが、FDOSといいつつ他機種との互換性は全くなく、そこから起動されるBASICはやたら遅く、2CPU搭載の意味するところがわからなくなるマシンです。そんな話を聞いてはいたのであらかじめアイビットでCP/Mを買っておいたのですが、なぜかそれはマイクロプロジャパンのミニカルクスターというソフトのデモの起動用で、しかもシステムがPC-3200等との互換性を維持するためか、トラック0が単密フォーマットのようで、他機種のCP/Mで読み出すことができません。もちろんその逆も然りです。
 引き取った時にワープロも付いてきました。文筆というやつで、88なんかにも移植されていたと思います。Oh!MZにも後ろの広告に出ていたやつです。このワープロ、当時のことを考えると仕方ないのかもしれないのですけど、入力は単漢字変換、熟語は別扱いの辞書(辞書の呼び出しメニューがある)というもので、漢字VRAMを使っているハードとは思えない遅さです。
 当時はハイエンド機という扱いだったのですけど、下位機種のMZ-2000の方がずっと軽快で、使いやすかったのではないかとも思いますねぇ…まぁMZ-3500ならではの豊富なI/Fという魅力もありますが。

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