Apple IIgsがやってきた

とある事情から、Apple IIgsを譲って頂く事になりました。予備知識がほとんどない状態からどこまで遊び尽くせるのか試行錯誤してみます。

手元にあるものはこちら。

本体とモニタです。D-SUB15ピンケーブルで接続します。

3.5inchディスクドライブと5.25inchディスクドライブです。電源ケーブルはありません。ディスクドライブからケーブルが生えているので、それをIIgs本体に接続すれば電源も供給されるようです。IIgsと5.25inchドライブを接続し、5.25inchドライブに3.5inchドライブを接続します。デイジーチェーン接続ってやつですね。あと、あとキーボードもあります。

DOS3.3と書かれた5.25inchのディスクです。これは借り物なので、当面の目標は、このディスクのバックアップを取ることになります。ディスクには書き込み用の切り欠きがないので、誤って中身を消してしまうことはないでしょう。


まず、本体を開けてみました。背面上部の左右にある押せるトコを押しながら上フタを持ち上げます。

拡張カードはなく、拡張メモリが入れられるっぽいスロットも空いていました。

ググってみると、メモリを増設するにはメモリ増設カードを手に入れる必要があるようです。
メモリ増設の方法を調べていたところ、なんと、APPLEのサイトにApple IIgs Owner's Guideがありました。APPLEのサポートすごいな!全部英語で図がまったくないけど気合いで読むよ!

本体の裏のラベルをみてみました。快適AppleII計画さんのページによると、この本体は「ROM03後期型?」のようです。(※補足:実は違った模様)

先ほど入手したApple IIgs Owner's Guideの最初の方を読んだところ、IIGSには「Setting Up Your Apple IIgs」、「the Apple IIgs System Disk User's Guide」というマニュアルが付属していたようなので、Googleで検索してPDFをゲットしました。著作権とかどうなのよという感じはありますが、いまどきAppleの資料なんてこうでもしないと手に入らないのでしょうがないと思います。

Setting Up Your Apple IIgsをパラパラッとみたところ、元のマニュアルには図がついていたのですね。最初にAPPLEのサイトからダウンロードしたApple IIgs Owner's Guideは図が外してあるみたいですから、これもPDFを探して入手しました。うん、読みやすい。

■ Apple IIgs Owner's Guideを読み進める

IIgsにつながるフロッピーディスクドライブには、5.25inchと3.5inchの2種類あります。5.25inchは143Kbyteで3.5inchは800Kの容量です。

フロッピーディスクドライブを複数台つないでいる場合、起動時のディスク読み込み順序に決まりがあるようです。3.5inchドライブを複数、もしくは5.25inchドライブを複数接続している場合は、IIgs本体につながっている側が起動ドライブになります。3.5inchと5.25inchドライブが混在している場合、5.25inchドライブが起動ドライブになります。この時、3.5inchドライブを起動ドライブにしたい場合には、5.25inchドライブを空にしておく必要があるみたいです。

機器の起動順序は、フロッピーディスクをディスクドライブに入れてからモニタの電源を入れ、それからIIgs本体の電源を入れればいれるようです。昔、本体の電源を入れてからディスクを入れた方がよいとされるパソコンもありました。本当かどうか知りませんが、ディスクを入れたまま本体の電源を入れるとディスクのデータが消失する事があると聞いたことがあります。

逆にApple IIgsの電源を落とす手順は、ディスクを取り出してから、モニタの電源を切り、それからIIgsの電源を落とよいようです。

ディスクから起動して、また別のディスクを起動したい場合、IIgsの電源を切らずに再起動させる方法があるようです。要するにリセットですね。手順は、ディスクを取り出してから、別の起動したいディスクを入れて、キーボードのリンゴキーとコントロールキー、それからキーボード上部のResetボタンを押してから離すとIIgsがリセットされるようです。

■ Control Panel Program

Control Panel Programでは、IIgsのハード的な設定を変更できるようです。

4つめが興味深いですね。IIgsのCPUは2つの速度があって、2.8MHzと1MHzに設定出来るようです。 他にも

などもできるようです。

Control Panel Programの起動方法ですが、

キーボードのOptionとControlとキーボード上部のリセットボタンを押しながらIIgsの電源を入れ、それから1と入力するようです。さっそくやってみましょう。

でたでた!画面が表示された!ブルーの背景なんですね。色鮮やかですが、Windowsのクラッシュ画面を思い出します。

さて、リセットを試した時に気になる表示がありました。

ちょっとわかりにくいのですが、最下段に「ROM Version 01」と表示されました。もしかして03じゃないのかな?

■ ディスクのこと

Owner's Guideを読み進めます。Control Panel Programのあとは、マウスやキーボードの扱い方が記述されています。このへんは飛ばしてもいいでしょう。

続いて、フロッピーディスクの解説が書かれています。DOS3.3とProDOSというのがあって、ProDOSには、1.1, 1.2, 1.3 ProDOS 8, ProDOS 16というのがあると。ProDOS 8は8bitCPUのAppleで使われて、ProDOS 16は16bit CPUを搭載したIIgsで使えると。IIgsでも8bitエミュレーションモードで使えるようです。

それから、DOS 3.3のアプリをIIgsで使う場合、3.5インチディスクには保存できないようです。DOS3.3は5.25inch用。

■ 拡張スロット

IIgsには拡張スロットがいくつかありますが、どこにどれでも差し込んでいいわけではないようです。必要になりそうなものは、メモリ拡張ですが、これはSlot5に入れるみたいです。

■ Appendix

DOS3.2のディスクをIIgsで起動できない場合は、DOS3.3を起動してから、RUN START13と入力して、DOS3.2のディスクに入れ替えて、ディスクを書き換えればよいらしいです。

IIgsのCPUは65816。

IIgsは標準で256MbyteのRAMを搭載している。追加で1Mから8Mまで拡張できる。

Applesoft BASICがROMに搭載されている。


Owner's Guideを読み終えたのですが、DOSの使い方は書かれていませんでした。

では続けて、「Setting Up Your Apple IIgs」を読んでみます。

■ Setting Up Your Apple IIgsを読む

付属品一覧が掲載されていました。IIgsには通常、3.5inchフロッピーディスクが2枚付属しているようです。System Diskとthe training diskです。あと、マウスもあるようです。

あとは各種ハードウェアの接続方法が書かれています。今更気が付いたのですが、キーボードとマウスのケーブルはADBなのですね。ADBはMacintoshからだと思っていたのですが、この頃からあったのですね。そしてモデムポートにはAppleTalkの接続もできるようです。OS7.5のMacintosh ColorClassicIIを所有しているので、これは使えるかも。

ジョイスティックポートとヘッドホン端子は将来、ゲームをやる時に使わせてもらいましょう。

■ the Apple IIgs System Disk User's Guideを読む

Apple IIgsをGUI操作するFinderの説明が書かれているのですが、RAMが最低でも512M必要らしく、また、System Diskが無いので、このマニュアルは今のところは出番が無さそうです。

■ DOS3.3を起動してみる

Owner's Guideでは、training diskを使っての手順が記載されていますが、手元にはそのようなディスクはありません。次に出来ることはDOS3.3のディスクを起動することです。IIgsに5.25inchドライブを接続して、DOS3.3のフロッピーディスクをドライブ入れてから本体の電源を投入してみました。

DOSのコマンドは、Apple II DOS and ProDOS Mini-Manualを参考にしました。ディスク内のファイルを確認するには、CATALOGコマンドですね。コマンドは大文字で入力するようです。

2ページ分のファイルが表示されました。

先頭のAとかIとかBは、ファイルの種別のようです。

I 整数BASICのプログラムファイル。SAVEで保存されたファイル
A Applesoft BASICのプログラムファイル。SAVEで保存されたファイル
T テキストファイル。OPENで作成されてWRITEで書き込まれたファイル
B BSAVEで保存されたバイナリファイル

まずはいかにもデモっぽいプログラムのCOLOR DEMOを実行してみます。ファイルの読み込みはLOADコマンドです。

ファイル名にスペースがあっても気にせずに入力します。実行はRUNコマンドです。なんかDOSとBASICが組み合わさっているのですね。PC-8801のDISK BASICをラインエディタ風にしたような作りです。

動きました。LOADしたあとにLISTコマンドを入力したらプログラムがみれました。スクロールの止め方がわからなくてじっくり読めませんでしたが。

オリジナルのDOS3.3ディスクに負担をかけたくないので、ディスクのコピーをします。コピーをするには、DOS3.3に含まれているCOPYというプログラムを実行すればよいみたいですので、LOAD COPYとします。COPYAというプログラムもあるのですが、こちらはApplesoft BASICから起動するタイプのものです。Applesoft BASICが何者なのかわかっていないので触らずにおきます。

RUNした後に聞かれるSLOT番号の意味がわからないのですが、拡張SLOTの番号でしょうか。とりあえずデフォルトの6のままにしておきます。DRIVEはコピー元とコピー先が同じドライブになるので、同じ番号である1を指定します。ディスクが2台あったら、1と2を設定すればいいと。同じドライブの場合、コピー元のディスクの中身を読み取ってから、ディスクを取り出し、コピー先ディスクを入れてコピー先に書き込むという作業を何度か繰り返すことで1枚のディスクをコピーします。一度にディスク全部の内容をコピーはできないみたいです。

コピー先ディスクには、手元にあった5.25inchの1Dディスクを使いました。PC-6001用にと残してあったのですが、こんなところで使う事になるとは。

ちなみにこのあと、2Dメディアでも試してみたのですが、無事にコピーできてDOSの起動も確認できました。2Dメディアはまだ入手が容易いので助かります。

コピー中、一度だけオリジナルディスクからの読み込みに失敗しました。ディスクドライブが不安定?