我が家のFMシリーズたち

 

何の事は無い、写真と想い出をうだうだと書き綴ったページです。暇なときに見ないと後悔しますよ〜

資料を調べずに、記憶に頼って書きなぐっていますので、情報の信頼性が異常に低いです。アレ?と思うことがあったら、多分それは間違いです。深く考えずに読み進みましょう。

 

ここには、FM-8, FM-NEW7, FM-77, FM-77AV2, FM-77AV40EX, FM-Xが出てきます。

FMシリーズの筐体としてそろってないのはFM-77とFM-11ですね。FM-16βとかFM-16πのことは忘れましょう。アレらはFMシリーズではありません(?)。当然FM-RとかFM-TOWNSとかFM-Vとか…すべて忘れてください。ここでいうFMシリーズはFM-77AV40SXで終わっているアレのことです。「FM-Xは違うだろ」とか言うのは無しです。持ってるんです。

うまくいけば近々FM-77は入手できる予定。妙な入札は慎んでください>ALL わーい。落とせたらしい。近々追加予定。

 


FM-8

言わずと知れたご先祖様。FM-77AV40SXまで脈々と受け継がれるFMシリーズの骨格を成した銘機です。

6809デュアル構成をはじめとして全ての機能がFM-8のうえにつぎはぎでくっつけられていったといっても過言ではないでしょう。

しかし、68A09の処理速度は圧倒的に遅く、描画専用に68A09を一個おごっているとはいえ、あの文字の表示速度は泣けてきます。既に伝説となっていますが、LISTコマンドでBASICプログラムを表示させたときなど、「書いているのを目で追える」ほど遅いんです。まさに、古い映画に出てくるコンピュータが(最近の映画でも改善されませんが。なぜ?)文字を表示するような速度です。600ボーのモデムぐらいのスピードしか出てないんじゃないでしょうか??ライバルのPC8001などはキャラクタスクリーンを持っていたために文字の表示はそれこそけた違いに早かったものです。苦肉の策として単色モード(グリーンプレーンのみに描画)などがありましたが、焼け石に水。

F-BASICのバージョンはV1.0です。V2.0はディスクBASICだったのかな? 私はFM-8の一部ロットはV2.0のBASIC ROMを積んでいると聞いてたんですが、デマかもしれません。

Z80カードや漢字ROMがあるのもFM-7と同じですが、実装方法が違います。ガワを開けて、中のソケットに実装するタイプなんです。FM-7の拡張コネクタみたいな簡単なものではなく、特に漢字ROMなどはまんま剥き出しのROMを直接ソケット(それもZIFソケットなんかじゃなくてただのICソケット)に差し込むものです。今ではとても考えられませんね。

FM-7と比べて足りない部分は、CPUの速度半分、裏RAMなし、カラーパレットなし、PSGなしといったところで、逆にFM-8のみ持っている機能としては、バブルカセットサポート、アナログポート、RS232Cなどがあります。

バブルメモリやアナログポートは名残としてF-BASIC 3.0にもBUBRやBUBW、ANPORTなど命令だけが残っています。バブルメモリは当時富士通がかなり入れ込んでいたようですが、いかんせん価格が高すぎたと思うのですがどうだったんでしょう。アナログポートは主にジョイスティック(スイッチ式ではなく、ボリュームが内蔵された、傾き加減を検出できるヤツ)ポートとして使われていたような。結局バブルメモリもアナログポートもFM-8を最後に2度とFMシリーズに搭載されることは無かったですね。

サブシステムがVRAMにアクセスするためにはVRAMアクセスフラグというのを立てる必要があります。これを立てるとCRTCがVRAMを読み出している間(つまり表示期間)はCPUはHALTされるようになります。CPUが動けるのは水平帰線期間のみとなり、実質の動作速度は1/3程度になってしまっていたようです。これはFM-77になるまで引きずります。PC88なんかはCRTCを無視して書き込む(サイクルスチールではない!)モードがあったりして、高速書き込みモードとか呼ばれていましたが、無茶するもんです。高速書き込みモード時は雪が降ったような(というか田舎のテレビみたい?)なノイズが画面全体に乗っていました。

キーボードや筐体のつくりは、TTYのつくりから来てるのでしょうが、無意味に頑丈です。筐体は…なんかの合金のダイキャストなんですかね? FMシリーズ最強の筐体(そして当然重い)といって間違いないでしょう(^^; キーボードはタッチこそ気に入りませんが(ストロークが短いのか?)、こちらもフルメカニカルキーボードで頑丈さは折り紙つきでしょう。このキーボードをたたいていると「キーパンチャーが腱鞘炎になる」というのが分かる気がします。

FM-7/8のグリーンディスプレイI/Fにはライトペン用のクロック出力があったりするんですが、ご存知でしょうか。当時のFMシリーズのオプション機器として当然のようにライトペンがあった(と思う)んですが、実物を見たことはありません。こちらもアメリカとかではいまだに(もちろん場所によってですが)使われているようなのですがどうなんでしょう。当時はなんとなくほしかったんですが、「なんとなく欲しい」で買えるほど安い周辺機器では無かったような。

そもそも、今と違ってパソコンの周辺機器って異常に高かったですね。車のオプションと同じで、本体買い換えるときにローンに一緒に混ぜないととても買えない(^^; くらい高かったですよね。まあ、当時私が学生だったからかもしれませんが。

 


FM-NEW7

FM-7のTTLで組まれていた論理部やグルーロジックをゲートアレイに押し込んだ廉価版です。私が中学生のときに親に買ってもらったものです。ビタ一文自分では出していません。

一緒に買った富士通純正FDDドライブはすでにお亡くなりになり、ドライブだけが取り出されて活用されています。当時はEPSONのTF-10のほうが安くてよく売れていたのですが、一部ソフトでは(プロテクトの関係と思われますが)純正ドライブでの動作しか保証しませんとかかかれていたり、コピーツールの解説書を読んだりしていると、TF-10ではあーだとかこーだとかかかれていたりしたので敬遠しました。

久々に中をあけてみようとすると、持ち上げただけでばらばらになりました(TT)。何度も開け閉めしていたのでめんどくさくてねじは全部捨てたのをすっかり忘れてました。当然のようにプラスチックのツメは全て折れてるのでちーっとも引っかかりません。内部のシールド板もなくなっています。あー開けるのラクだ。宇宙にでも持っていったらふわふわ浮きながらバラバラになってしまうことでしょう。

で、開けてみるとなぞのジャンパ(間違いなく私がはんだ付けしたもの)が数本走っていますが、今となってはそれがなんだかは思い出すすべがありません。ほんと、ナンなんだろう?一応問題なく動作してるので気にしないことにしましょう。

パッと見た時のFM-7とNEW7の違いって知ってます? 電源スイッチの周りが黒いのがFM-7で、白いのがNEW7です。その他は、(当然ロゴは違うが)、な〜んにも違いません。追加機能も無ければ削除された機能もありませんしね。

FM-7はよく冬場はあったかくってストーブになるとか、夏場は熱暴走するとかさんざん言われてましたが、NEW7は違うんでしょうか?私は一度も熱暴走なんて遭遇したこと無いんですけど。中のシールド板とかなくなってて効率よく放熱してたからかな??

AV以前のマシンなので当然サブシステムには直接触ることが出来ません。YAMAUCHIコマンドにお世話になりっぱなしになるわけですね。私のF-BASIC Levelγ/ε/χではサブシステムは乗っ取ってしまっています。コマンド待ちループは自作ルーチンで回っています。拡張コマンド以外のコマンド(通常のサブシステムコマンド)が来たときにはサブモニタROMをコールして処理をさせています。

キーボードのメイクイベントは来るんですが、ブレークイベントがこないのでいつキーが離されたかを知ることが出来ずにFM-7ゲーマーは大変な思いをさせられました。自機の動きを止めるのにテンキーの5を押すくせがついたものです。BREAKキーのみがCPUのFIRQラインに直結されているためリアルタイムにキーの押下状態を知ることができたために、当然のようにFIREキーとして利用されまくりました。しかし、これでBREAKキーがリアルタイムスキャンできなかったらどうなっていたんだろう…

そういえば、このころは5.25" FDって一枚1,500円くらいしたような気がするけど…どなたか覚えてる方います?

ちなみに、FM-8/7の時代は記録メディアといえばコンパクトカセットテープでした。要するにウォークマンで使うアレです。一応データ記録用とか出てましたけど、音楽用との違いが分からなかったですね。私は蒲田で1本100円以下で売ってるようなナゾのメーカー製のヤツを愛用してました。すでにカセットにプログラムを記録したなんてことを知らない人のほうが多くて、先日会社にテープ版のソフトを持っていったら、「ナニ?コレ?これにゲームが入ってるの?」、「どうやって読み込むの??」状態です。DOS/V以降から入ったヒトには当然ですよね。5"のFDだってビックリされることがありますからね。で、肝心のテープですが、FMでは0を1200bps、1を2400bps(だったかな)で記録していますので、平均すると約1600bpsの転送速度になるわけです。ざっくり、160Byte/sec(ちなみに、CD-ROM1倍速は150KByte/sec)…ゲームが始まるまでのロード時間が5分を超えるなんてザラでした。のどかなもんですな〜
テープは当然のようにノビたりスレたりいろんな理由で劣化するので買ってきたゲームが読めなくなることも珍しくなかったです。何分もかかって、「そろそろゲームが始まるなぁ」なんて構えてると「DEVICE I/O ERROR」… 自分で作ったプログラムを録音してるときなんかは、ケチりすぎて(詰め込みすぎて)次のプログラム上書きしちゃったり,テープカウンタを信じてたら全然違ってて、プログラムがいっぱいスッ飛んだリ… とにかくのどかだったんですね。


FM-77

←マウスじゃないよ。タブレットで描いたんだよ…

2ピース構成になった初めてのFM-7系マシン。すでにFM-11が2ピース構成でしたが。写真(?)を見ていただければ分かると思いますが、結構分厚い筐体です。セパレート筐体なのはいいのですが、あのゴツイ黄色(タマゴの黄身色?)のカールコードはなんとかして欲しかったですね。キーボード引っ張るなって。

また、FM-7系初のFDD内蔵機種です。しかも3.5インチ。この当時としては結構最先端だったような気がします。

基本的にFM-7 + 漢字ROM + 3.5インチFDDと思えば間違いないです。Z80スロットもまだ残っています。ただし、細かい点としては、良くわかんないメモリ増設スロットがあったり、ブートROMの部分にもRAMがあったり、サブシステムがサイクルスチールでVRAM書き込みを行えたり(描画速度上昇!)とさまざまな改良が加えられています。

しかし、所詮はF-BASIC V3.0機。この辺の違いを理解していた人はどのくらいいるのでしょうか? 描画がFM-7より早いということしか知らない人がほとんどでしょう。

FDD周りはVFOがヘタレらしく、FM-7で読めるディスクがFM-77では読めないということもあったようです。いや、通常のディスクなら問題ないのですが、プロテクトのかかったゲームの場合、FM-77の読み取り精度ではコピー品と判定されてしまうこともあったらしいということです。なんでもトラックリード時がひどいんだそうな。

シリーズとしてはL2/L4などがあり、L4はFM-7シリーズで最初に400ライン表示を可能にしたマシンです。

ま、やはりFM-7のマイナーチェンジ版という感がぬぐえないマシンでした。


FM-77AV2

当時友人が買ったのを見てうらやましくてたまらなかったマシンです。今ごろめぐってくるとは。Yahoo! Auctions様々ですね。

FMシリーズ初の4096色同時発色パソコンです。64色3画面(パレット操作必要)や、リアルタイムキースキャン、MMRによるサブシステム直接アクセスなどなど、今までのFMの弱点を一気に解決したスーパーマシンでした。

こんなにすごいのになんでPC88に負けちゃったんだろう。コレが出た当時は「コレで巻き返せるし」とか思ってたんですが…やっぱし遅すぎたんですかねぇ。

いろいろ周辺機能は強化されてるんですが、肝心のCPUは68B09のまんまです。これはシリーズ最終のAV40SXまで変りません。直線補完LSIをつんだりと処理の分散化が図られてるのはいいんですが、63C09に手を出すとか、富士通カスタムで68D09とか…ね。

当然のようにマニアは63C09に装換していたりするんですが、6809の未定義コードを使ったソフトとかがうまく走らなかったりしてそれはそれで苦労してたようです。私も手元に一個だけ63C09Eが残ってますが、装換したりしていません。そういえば、63C09にはブロック転送命令などがあったと記憶してるんですが、あれはどうやって調べたんでしょうかね。日立純正の63C09データシートを見ても6809非互換命令の話は一切出てきません。未定義命令は6809と動作が異なる場合がありますと書いてあるだけなんですが…

ビデオディジタイズ機能とか、スーパインポーズとかAVらしい機能もあるんですが、専用ディスプレイが必要なのがたまにキズですね。

この機種からZ80カードのスロット(40ピン)がなくなってしまいましたので、Z80をはじめとする拡張CPUカード類が使えません。

 


FM-77AV40EX

FMシリーズ最高峰のパソコン。FM-11AD2+が最高だろとか言うヒトは別としての話だけどね。

個人的にはSXはデザイン(というか模様)が気に入らないのと、CMT I/Fがなくなってしまったことでグレードダウンと考えてます。

AV40に機能を追加して値段を下げるという荒業を行ったために、当然のように細部にしわ寄せが来ています。一番顕著なのはキーボードでしょう。正統派FMシリーズとしては最低のキーボードではないでしょうか。あの安っぽいカシャカシャしたキータッチは私の一番嫌いとするタイプです。赤外線も廃止されてしまっていますが、これはもともとあまり使われてはいなかったのではないでしょうか?

AV40に対してのアドバンテージとして、1.専用ディスプレイ無しのビデオディジタイズ。2.MMR使用時の速度低下なし。3.FDDのVFOの改善。4.全てのサブシステムROMを持っているなどがあります。他にもあるかも。

AV以降どんどん機能は追加されているのですが、結局のところゲームメーカーなどは最大共通スペックでゲームを作りますので、AV40やAV40EX専用ソフトなんていうのはほとんど無かったですね。AV40/EX専用なんて富士通から出てたソフト数本とワープロぐらいのものでした。

AV40や40EXの広告に「26万色同時発色!」と書いてなかったのを気付いた方はどのくらいいるのでしょう。AV40やAV40EXはパレットなしで(というか26万色モードではパレットが使えないし)全てのピクセルで26万色の中から任意の色を表示できるハードウエアをもっています。では、なぜ広告に「26万色同時発色!」とかけなかったかというと…320×200=64,000ピクセルしかないからなんですよね。つまり、全ピクセル(ドット)色を変えても64万色しか同時に表示できないんです。は〜

AV40EXはOh!FMのバイト代をためて初めて「自分で」買ったパソコンでした。当時持ってたやつは親に捨てられてしまい、今手元にあるのは最近入手したものです。

 



FM-X

FMシリーズのくせに6809を搭載していないという非国民機。そういえば、PC98って国民機とか言ってたねぇ。関係ないけど。FM-11でも6809乗せてないやつがいたようないないような(FM-11BSだね)…ぶつぶつ

このFM-XはFMシリーズに加えたくないと考えてるヒトも多いことでしょう。なぜNECもSHARPも出さなかったMSXを富士通が出したんでしょうね。当然のようにMSX2とか続編が作られるはずも無く、一発屋として消えていったのでした。

キーボードの安っぽさはFMシリーズでダントツです。EXのキーボードとかと比べても圧勝(?)です。

で、以外によく知られているように、FM-XはFM-7とつないで連携プレーが出来るようになっていたりします。うちのFM-X君にもインタフェースカートリッジはついてるんですが、肝心のFM-7側のインタフェースボードが無いために連携プレーが出来ません。あってもつながないと思うけど。

連係して何するかといえば、FM-7側からFM-X側のVDPをいじって画面を描画したり(第2サブシステムみたいですな)、FM-X側のPSGとFM-7側のPSGの同期を取って演奏したり(6重和音?)できるそうです。マニュアルにはそんなことが書いてありますが、なにせつないだこと無いもんで…

なんとなく欲しくてオークションで落としたんですけど、今までにロードランナーを2分ほど遊んだだけでしまいこまれてしまっています。