●XM7 V2をビルドする(BCC5.5+NASM)

 

ここでは、NASM(Netwide Assembler)とBorland社のBCC5.5(Borland C++Builder 5.5.1 Compiler)を利用したXM7 V2のコンパイル方法をご紹介します。

NASMもBCC5.5もどちらもインターネットを通してフリーで入手可能ですので、現在開発環境を何も持っていない方でもXM7 V2をビルドすることが可能です。

 

1.ソースファイル/ディレクトリの準備

1.1.XM7V2ソースの準備

ダウンロードしたファイル(xm7251s.lzh)を解凍します。ここでは、C:\xm7251sディレクトリに解凍したとして話を進めます。

←こんな感じ

1.2.ファイルの移動

XM7TMPというディレクトリを作り、そこにVM以下のファイルとWIN32以下のファイルをコピーします。階層構造は保持しておいてください(Resourceディレクトリ)

C:\>mkdir C:\XM7TMP
C:\>cd c:\xm7tmp
C:\>xm7tmp>md resource
C:\xm7tmp>copy c:\xm7251s\vm\*.*
C:\xm7tmp>copy c:\xm7251s\win32\*.*
C:\xm7tmp>copy c:\xm7251s\win32\resource\*.* resource
C:\xm7tmp>copy c:\xm7251s\borland\makefile

 

2.NASMの準備

2.1.NASMの入手

XM7のバイナリをビルドするには、NASM(Netwide Assembler)が必要です。これはフリーのアセンブラですので、ダウンロードして準備してください。 PI.さんも推奨しているv0.98がよいでしょう。

"Where is it?"のページからダウンロードページに進みます。

ftpサイトに移動できたら、"binary"→"win32"の下にあるnasm-0.98-win32.zipをダウンロードします。

 

2.2.NASMのセットアップ

nasmw.exeをパスの通っているディレクトリにおくだけです。よくわからないという人は、C:\Windows\commandフォルダにnasmw.exeをコピーすればOKです。

コマンドラインからnasmwとタイプして以下のメッセージが表示されればパスは切れています(OKです)。

nasm: no input file specified
type `nasm -h' for help

 

3.BCC5.5の準備

3.1.BCC5.5(Borland C++Builder 5.5.1)の入手

BCC5.5はBorlandのページから入手することができるフリーのC++コンパイラです。IDE(統合環境)は付属していない、コマンドライン版のツールです。入手するためには、Borland Communityのメンバーになる必要があります。

トップページから、"Downloads"→"The Borland C++Builder Compiler 5.5 Download"→"Download the Borland C++Builder Compiler new"の順にリンクをたどっていけば良いでしょう。

 

3.2.BCC5.5のインストール

Borlandのホームページからダウンロードしてきたコマンドライン版のBorland C++をセットアップします。ダウンロードしてきた"freecommandLinetools.exe"を実行するだけです。ここでは、インストーラのデフォルトディレクトリにインストールしたものとして話を進めます。

 

3.3.BCCにパスを通す

Win9x/MeならC:\Autoexec.batの最後に次の1文を追加します。Win2000の場合は、コントロールパネルのシステムを開き、詳細タブ内の"環境変数(E)..."ボタンを押します。そこで、システム環境変数のPATHを編集して、;C:\BORLAND\BCC55\BINを追加します。

SET PATH="%PATH%";C:\BORLAND\BCC55\BIN

Win9x/Mwの場合、Autoexec.batに追加した変更を有効にするためにPCを再起動させる必要があります。

 

3.4.コンフィグレーションファイルの作成

xm7tmpディレクトリに2つのファイルを作ります。テキストエディタ(メモ帳でOK)を使用してください。各行の'-'の前には空白が必要です。これらは、BCCのコンパイラ/リンカに対するデフォルトオプションを記述したものです。

ファイル"bcc32.cfg"
 -I"c:\Borland\Bcc55\include"
 -L"c:\Borland\Bcc55\lib"

ファイル"ilink32.cfg"
 -L"c:\Borland\Bcc55\lib"
 -L"c:\Borland\Bcc55\lib\psdk"

 

4.コンパイル

makeを実行します

C:\xm7tmp>make

大量のメッセージを吐きながら、コンパイル/リンクが行われていきます。アセンブラソースに関してもmakeが面倒を見てくれるので別途アセンブルの必要はありません。

これで、XM7.EXEができているはずです。

XM7 EXE 290,816 01-02-23 xx:xx XM7.exe