★実機+DOS/VでD77イメージ作成 (D77IMG)

 

このプログラムはEXPERT FMの拡張BASICを利用して書かれています。EXPERT FMをお持ちでない方は使用できません。


== 説明 ==

D77イメージファイル作成には、DITT(DOS/V用)やMAKE_HD(PC98用)を使われることが多いと思われます。この2つのツールは元々PC88エミュレータ用に作られた物です。PC88もPC98もDOS/VもuPD765AというFDCをご先祖様とするFDCを使用していますので、無理なく読み出しプログラムを作成できたのだと思われます。

しかし、FM-7/77AVはMB8876Aという全然違うFDC(Western Digital系のFDC)を使用しているので、これらのツールではうまくディスクイメージを作成できないことがよくあります。

単純には、N>3問題があり、これもFDCの違いによりuPD765A系のFDCを搭載しているDOS/V機などではCRCエラーが出てしまいうまく読み出せません。

そこで、FM-7実機を使用してデータを抜き取る手段をとることにしてみました。

面倒なディスク周りの制御はEXPERT FMの拡張BASICに任せることにして、データ転送部分をBASIC+マシン語で組んでみたのが今回のプログラムです。

以前のバージョン(v0.0)では転送速度がメチャクチャ遅かった(オールBASICだったから…)のを、機械語で置き換えることで高速化を果たしました。v0.0は、1トラック転送するのに約1分。ディスク1枚の転送に約1時間30分かかっていましたが、今度のバージョン(v0.1)は1トラック約8秒。ディスク1枚の転送は約11分で終わります。約8倍に早くなったわけです。早いぞ!マシン語!!

PCへデータを渡す手段もいろいろ検討しましたが、無難にRS232Cで転送することにしました。

しかも、出力フォーマットはこのホームページで公開しているD77ENC/DEC仕様のテキストファイルを直接生成しますので、PCで受け取ったテキストファイルをいD77ENCに与えるだけでD77イメージファイルへの変換ができます。

d77img v0.1a (D77イメージファイル)ダウンロード (6KB)

マシン語プログラム、BASICプログラムともイメージファイルないに書き込まれていますので、このファイルをdittを使って書き戻すだけでOKです。

 


== 使い方 ==

 

1.ディスク作成

まずは、ダウンロードしたディスクイメージを2DのFDに書き戻す必要があります。DOS/VマシンのAドライブにFDを入れ、次のコマンドを実行します。

DITTは16ビットDOSプログラムなので、Windows NT系のOS(Windows 2000, Windows XP)では利用できません。

このコマンドを実行するとFD内の全てのデータが破壊されます。

C:\>DITT W A: D77IMG.D77

これで、D77IMGの入ったF-BASICフォーマットのディスクができあがります(このディスクでは起動できません)。

2.RS232Cカードの設定

FM-77AV**EX/SX系のパソコンの場合は、ソフトウエアが自動でボーレートの設定を行うのでなにも必要ありません。この場合は、自動的に19,200bps(最速)に設定されます。

FM-7/8/AVのRS232C拡張ボードのマニュアルをよく読み9,600bpsになるようにボーレートを設定してください。
9,600bpsである必要はありませんが、転送にかかる時間が長くなるだけですので、最速の設定にした方がよいでしょう。

 

3.ハイパーターミナルの準備

特にハイパーターミナルである必要はありませんが、Windowsにおまけでついてきていますので、これで説明を進めます。もしかしたらWin95/98では標準ではインストールされていないかもしれませんが、OSのCDには入っているはずです。

なお、これ以降の説明では、Windows2000用のハイパーターミナルを例に説明をしていきます。他のOSに付属している物の場合、メニューの名前や表示の説明が合わない場合があるかもしれません。

これも詳細は省略します。FM-7/AVと接続するCOMポートからダイレクトにつなぎますので、モデムの設定とかはいりません。

FM-7/AV側に合わせて以下のように設定してください。

ビット/秒 9600 または 19200
データビット 8
パリティ なし
ストップビット 1
フロー制御 なし

4.クロスケーブルで接続する

FM-7/AVとPCをRS232Cのクロスケーブルで接続します。

5.テキストキャプチャの準備

ハイパーターミナルの"転送(T)"-"テキストのキャプチャ(C)"を選択し、保存するファイル名を入力します。

適当にimage.txtとかでもつけておくとよいでしょう。

キャプチャ状態にしておいてください。ウインドウ右下のステータスに"キャプチャ"と表示が出ます。

6.EXPERT FMを起動する

1.FM-7/AVにEXPERT FMを入れ、起動させる。

2.起動したら、BREAKキーを押してプログラムを中断させる(起動したらいつでもいいです)。

 (Readyが表示されコマンド待ち状態になる)

7.D77IMGを起動する

1.EXPERT FMと、1.で作成したFDを入れ替える

2.RUN"D77IMG"と入力する

3.オプションを指定する

次のように表示されるので、イメージを作成したいディスクの入っているドライブ番号を指定します。その後、セクタ内容をFM-7の画面に表示するかどうかを選択します。セクタ内容を画面に表示する必要はありません。表示しないほうがイメージを速く転送できます

(この時点で作成したFDは必要ありません。作成したFDとイメージ作成するFDを入れ替えてしまっても大丈夫です)

DISK DATA EXTRACTOR FOR D77 IMAGE FILE VIA RS232C
COPYRIGHT (C) 2002 APOLLO ALL RIGHTS RESERVED
DRIVE= [Drive No.]
DISPLAY SECTOR CONTENTS? (Y/N): [Y or N]

これで、0〜83トラックまでのデータが自動的にPCに転送されます。1トラック分のデータを転送するのに8秒前後の時間がかかりますので、1枚のFDを転送し終わるのに10分ほどかかります。

8.キャプチャを終了する

無事に転送が終了したら、ハイパーターミナルの"転送(T)"-"テキストのキャプチャ(C)"-"停止(S)"を選択し、キャプチャを終了します。

9.テキストファイルをD77イメージに変換する

D77ENC(このホームページにアップされています)を使い、キャプチャしたテキストファイルをD77イメージファイルに変換します

C:\> D77ENC IMAGE.TXT IMAGE.D77

これで目的のD77イメージファイルを得ることができるはずです。

 

 

== 仕様 ==

・出力フォーマット

D77ENC/D77DECプログラムに準じます。詳細はD77ENC/DECの説明をご覧ください。

・エラー情報

FDCステータスから、CRCエラーとDDMに関しては自動的にフラグをセットします。

 

 

== その他ノウハウなど ==

・プログラムはBASIC+マシン語です。以前のバージョンではオールBASICだったのを、一部マシン語で書き直しました。転送速度が一気に速くなりました。

・ノウハウってほどではないんですが、このD77IMGのフロッピーを一度作成しておけば、WindowsNT系のPCしかなくてもディスクイメージを作成することができるようになります(当然ですが、FMの実機は別途必要です)。とにかく、RS232C経由でのテキストをキャプチャさえできればよいのですから。これで安心してXPに移行できるってもんですね(^^;

 

== プログラムリスト ==

●BASICリスト "D77IMG"

1000 CLEAR,&H3FFF
1010 LOADM "D77IMGm"
1020 COLOR 4
1030 PRINT "DISK DATA EXTRACTOR FOR D77 IMAGE FILE VIA RS232C"
1040 COLOR 7
1050 PRINT "COPYRIGHT (C) 2001 APOLLO ALL RIGHTS RESERVED"
1060 INPUT "DRIVE=",DRV
1070 INPUT "DISPLAY SECTOR CONTENTS? (Y/N):";YN$
1080 DISP=INSTR("Yy",YN$)
1090 TIME$="00:00:00"
1100 EXEC &H4000
1110 SUNSON 5,DRV
1120 POKE &H4005,DISP
1130 FOR TRK=0 TO 83
1140   PRINT "PROCESSING TRK=";TRK;" ";TIME$
1150   SUNSON 6,DRV,TRK
1160   SUNSON 9
1170   SUNSON 26
1180   POKE &H4004,TRK
1190   EXEC &H4002
1200 NEXT
1210 END

 

マシン語プログラム "D77IMGm" (Motorola-Sフォーマット)

S11340002004201300011701228601A78D016630C8
S11340108D025417018D3934171A50B7FD0F8601DC
S1134020A78D0151308D027B170178E68CD64F178E
S113403001A5170228308D0272170167F670F43457
S1134040044F1701921702154FA1E4240C8D114C53
S1134050F6FD04C502270220F032617DFD0F35977D
S11340603476C6103DC3E0001F02308D009817015E
S113407032A6A4170141170136A6211701391701E9
S11340802EA622170131170126A62317012917018D
S11340901E308D007617010BA62985202605308C4D
S11340A06E2003308C6E1700FA85082705308C6962
S11340B02003308C681700EBE623C40358308D00CE
S11340C0623AEC84ED8D005917010C17018FA68D0F
S11340D0FF33A78D009FAE2A10AE8D00448610A733
S11340E08D0022A6801700CF1700C4313F270B6A2A
S11340F08D001226EE17016520E31701608601A7E3
S11341008D007235F60049443D20004444200020CF
S1134110444D200044444D200042302000303020E3
S1134120000000008001000200040034028605B78C
S1134130FD0C1E118610B7FD0B1E117FFD071E110D
S11341407FFD071E117FFD071E118640B7FD071E68
S113415011864EB7FD071E1186B7B7FD07358234A9
S113416004C601F5FD0727FBB7FD066D8D00062784
S1134170028D0335840034568D128EFC806F806F5F
S113418080CE0301EF81A7808D1535D63402B6FDAC
S1134190052BFB8680B7FD05B6FD052AFB35827F1E
S11341A0FD05393412A68027048DB420F8359234E5
S11341B00286208DAA3582340244444444810A256F
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S10842B03D000D0A00B1
S9030000FC